上野千鶴子を読む会のはじまり
2012年春、この街で開かれた上野千鶴子氏の講演会。その会場で配布された「読書会へのお誘い」がきっかけとなり、この会は始まりました。以来、月に一度の集まりを続け、今年(2025年)で13年目を迎えます。
会の名前
立ち上げ当初に「上野千鶴子を読む会」と考えていました。2012年の講演会でそのことを上野先生にお伝えしたところ、「そんなこと、大丈夫よ」と笑顔で応えてくださったのがとても心強く感じました。
進行について試行錯誤
毎月土曜日の午後2時間ほど、前月の読書会で読むパートを決め、参加者が順番にテキストを読み、解釈や感想を自由に持ち寄るスタイルで始まりました。特定の指導者はおらず、誰かが疑問を投げかけると、それをきっかけに対話が広がり、自然に新しい気づきが生まれていきます。ときには社会問題や日常の課題に話題が及び、世代や背景の異なる参加者どうしの交流から新しい視点が得られるのも魅力です。
この読書会がしばらく試行錯誤の後、参加者が順番に声に出して本を読むという方法を取るようになり今に続いています。音読で読むと不思議なほど言葉の意味が心に沁みてくる体験を重ね、事前に本が読めなくても気軽に参加することができることも知りました。特に「先生」がいないからこそ、誰もが気兼ねなく自分の言葉で自由に語れるのかもしれません。そして同時にどなたかが丁寧に読み込み深掘りしてくれることも多く、それにより読書の厚みも増しています。
最初の本は「上野先生、勝手に死なれては困ります」
第一回目は、カピオの会議室で、立ち上げた2人にチラシなどで6名が加わりました。最初のテキストは古市憲寿氏との対談『上野先生、勝手に死なれちゃ困ります』でした。参加者の出入りはありますが、そこからの出会いが、今日まで続いています。
こうして公共施設を主な会場にして、毎月の読書と対話を積み重ねてきました。この”本を皆で読む”というシンプルなスタイルで続けてきた読書会が、その後も月一回の土曜日、二時間ほど、参加者で交代しながら主に上野千鶴子の本を読み続けています。
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